「昔はブックオフで100円だったのに、今は数千円。ものによっては数万円…」
ここ10年でレトロゲームの値段が一気に上がっていて高騰していますよね。
初代のゲームボーイも6万円近くで売っていたなんて声も。
レトロゲー探しに来たら普通のゲームボーイがめちゃくちゃ高かったんだけどこれは何故…? pic.twitter.com/6Ussy6T2rU
— ねことうふ@おにまいアニメご視聴感謝! (@nekotou) December 11, 2025
レトロゲームの価格を見て、そう感じた人は多いはずです。
みんながいきなりレトロゲームをやりだして一時的に高くなったのか? というとそういうわけでもなく、これから先もそんなに下がることはないと思います。
一時的なブームではなく、10年前とは明らかに違う“環境の変化”が重なって起きています。
その環境の変化について、お伝えしますね。
10年前はまだ“価値が眠っていた”
今でこそ高額なレトロゲームですが、10年前は違いました。
- 実機を持っている人が多かった
- 売る人が多く、供給が潤沢だった
- コレクションとしての価値が注目されていなかった
つまり、**「欲しがる人より手放す人の方が多い市場」**だったのです。
そのため、相場は自然と低く抑えられていました。
初代ゲームボーイだっていっぱいあったし、100円で投げ売りされているものも多かったです。それが一気に跳ね上がっているわけですね。
生産終了+廃棄で「物理的に減った」
最大の変化はここです。
レトロゲームは当然ですが、もう二度と生産されません。
さらに、
- 箱や説明書は捨てられやすい
- 電池切れ・劣化・故障で処分される
- 実家整理・引っ越しで廃棄される
こうして10年の間に、市場に出回る数が激減しました。
特に「箱・説明書付き」「美品」は、あまり残っていません。
状態の良いレトロゲームはどのゲームでも高くなっているものがほとんどです。
大人世代が“買う側”に回った
10年前と今の大きな違いは、お金を持つ層です。
ファミコン・スーファミ・PS1世代は今や30代後半〜50代。
- 子どもの頃に遊んだゲームをもう一度やりたい
- 昔は買えなかったゲームを今なら買える
- 思い出として手元に置きたい
この「懐かしさ×購買力」が、相場を一気に押し上げました。
昔は「ゲームをすればバカになる」と言われていましたし、1日30分まで・1時間まで など家庭によってできる時間が決められていました。
その上、値段も高かったので遊べるゲームも限られていました。
スーファミのゲームは新品だと1万円前後していましたからね。さすがにポンポン買えるようなものじゃなかったです。
それが大人になって使えるお金が増えた分、当時やりたかったゲームや大人になってから遊びたくなったゲームを買う人が増えて、高騰に繋がっています。
海外需要が一気に流れ込んだ
ここ10年で決定的だったのが海外コレクターの参入です。
- オタク文化が海外に浸透
- 日本限定タイトルが多い
- 箱・説明書文化が評価されている
アニメを始め、オタク文化が世界で受け入れられて、世界中で人気になっています。
実際「アニメを見て日本に来た」という人も多いですし、アニメからゲームに行く人も多いです。最新ゲームはもちろんのことレトロゲームに興味を持つ人も多いので、一気に需要が伸びました。
それに今や日本に来なくてもネットで購入もできますからね。
日本のフリマ・オークションが“世界市場”になった状態です。
国内だけで完結していた相場が、海外の富裕層・コレクター基準に引き上げられました。
リメイク作による需要の増加
今は昔の作品のリメイクも多いですよね。グラフィックがキレイになったり、新しく刷新されてバージョンアップしたり。
昔遊んでいた人はもちろんのこと、新たにそのゲームを知って遊ぶ人もいるはず。
そういった人たちがオリジナル作品をプレイしたくなったり、違いを楽しむために買い求める人もいます。
とは言え、オリジナルはすでに作られていませんし中古で探すしかありません。数が限られている以上、多くの人が買い求めれば、高騰していきます。
メルカリ・ヤフオクで“相場が可視化”された
10年前は、「このゲームがいくらで売れているか」が見えませんでした。
ゲームショップで売られている値段が「相場」でした。
ゲームショップで高ければ高いゲームだし、安ければ安いゲームです。
今は違います。メルカリやヤフオクで全国の値段が分かるので、このゲームが高くてこのゲームは安いというのが誰でも分かる状態になりました。
レアゲームも一瞬で分かるようになるので、ゲームショップで安く買えればすぐ売れていきますし、ネットで安く買えるものはなかなか売れなくなりました。
ゲームショップも自分勝手に値段をつけて売れる時代じゃなくなったので、高いゲームはどんどん高くなっていきますし、安いゲームは安いままかちょっとずつ上がっていくかになります。
これからレトロゲームはどうなる?
レトロゲームの熱は下がって人気が落ちる可能性はあるものの、それで値下がりするか?というと難しいと思います。
理由はシンプルで、
- 供給は今後も減る
- 状態の良い個体は戻ってこない
といったことが挙げられます。
これから先作られることはないので、数自体に限りがあります。その上、状態の良いものというのは減っていく一方。
特に箱はすぐにキズつきますし、説明書も破れたりヤケたりしてしまうので、全部キレイな状態で残っていることは少なくなっていきます。
減れば減るほど価格は高くなっていくので、レトロゲームの熱が落ち着いたとしても、値段に影響しない可能性は十分考えられます。
ただし、
- すべてのゲームが高騰するわけではない
- 状態が悪いと値段は伸びない
という現実もあります。
特にレトロゲームの熱が落ち着いたときにレトロゲームで遊びたい層は減るという意味なので、並のゲームは価格が落ち着く可能性はあります。
ただ、元々数が少ないレアなゲームや状態の良いものはコレクターの間で人気で、そういった人たちの熱まで下がることは少ないです。
中には「もういいや」とやめる人もいるでしょうが、そもそも数が少ないので値段が下がる可能性は低いです。
ただ「レトロゲームで遊びたい」という場合は、もう少し待ったほうが安くなってくれる可能性はありますが、「レトロゲームを集めたい」「状態の良いものが欲しい」という場合はあまり値段は下がらない可能性が高いでしょう。
まとめ|10年前と今の決定的な違い
レトロゲームが高騰した理由を一言で言うなら、
「減ったものを買える大人が世界規模で欲しがるようになった」
これが10年前との決定的な違いです。
今後も下がる可能性は低いですし、人気のゲームで状態の良いものを持っている場合は資産にもなります。
資産価値として持っておくのもアリです。




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