将棋ウォーズにて新たに追加された「スプリントモード」
最初はプレミアム会員限定だったんですが、今は通常会員でもできるようになっていました。
ボクも将棋は好きでたまに指すんですが、プレミアムになるほど指さないので、課金まではしていないのでスプリントは「面白そうだなぁ」と思いながら見ているだけでした。
それが実際に指せるようになって、試してみたら面白かったです😁
実際に指して思ったのと強い人のスプリントを見て感じた攻略のコツをお伝えしようと思います。スプリントで勝てない場合に参考になれば幸いです。
ボクの棋力はウォーズで2段ぐらいなので、それ以上の棋力の人にはあまり参考にならないかなと思います。
スプリントとは?通常対局との違い
もうスプリントモードのルールを把握している人も多いと思いますが、おさらい程度に紹介します。
スプリントモードは将棋ウォーズで実際に指された将棋の中からAIが互角と判断した局面を引っ張ってきて将棋が始まります。
序盤の知識は役に立ちませんし、その場の機転や応用力が大事になってきます。
特に大事なのが詰む詰まないの終盤力ですね。初形から受けないと詰む局面や相手玉が詰む局面も存在します。
そういうときに、いきなり負けてしまったり勝ちを逃したりするので、終盤力があればあるほど有利です。
なので、詰将棋を解きまくるというのも1つの攻略法ではあるんですが、趣味程度に遊んでいるのに さすがにそれは苦痛なので、それ以外の攻略のコツを見ていきます。
スプリント攻略は最初の10秒が鍵!最初に考えるべきこと5つ
スプリントモードは最初に盤面が表示されてから10秒間見る時間が与えられます。
10秒で盤面を把握して対局が始まるんですが、この10秒で何を見るべきか? ということをお伝えします。
- 中盤か?終盤か?
- 先手後手(手番)
- 持ち駒
- 自玉の安全度
- 敵玉への迫り方
できたら駒の損得も見ておきたいところですが、10秒でそこまで把握するのは難しいので、「できたら」程度です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
中盤か?終盤か?
ここはザックリで良いです。
- 自玉も敵玉もピンチで詰む詰まないの局面なのか?
- まだそんなに迫っていなくて、先が長そうなのか?
ここを見ていきます。
実際のスプリントの局面で考えてみましょう。
すでに王手がかかっていて、銀を取ると頭金の一手詰め。対し後手は間接的な王手飛車がかかっていて、飛車が助からない状況。
これは詰む詰まないの終盤と言って良いでしょう。
こういう場合は読みの精度が大事になってくるので、時間を惜しみなく使って、最善を指すように心がけます。
その結果、時間が切れてしまうこともありますが、詰みまで行く可能性のほうが高いので、時間切れよりは詰みを狙ったほうが勝率が高くなります。
別の局面も見てみましょう。
こちらはまだ先が長いですよね。馬はできていますが玉からは遠いですし、8三の香を取れば入玉すら狙えそうです。
こういった中盤~終盤の入口ぐらいの局面であれば、読みの精度も大事ですが時間を残す意識が大事です。
多少ミスしても構わないので、時間切れに気をつけて指します。
こんな感じに中盤と終盤で指し方を変える必要があるので、中盤なのか? 終盤なのか? というのをザックリでも考えておくのがおすすめです。
手番
続いて見るべきは手番です。最初の先手後手も もちろん大事で、盤面を把握するのに意識し過ぎて聞き逃したり忘れたりすることもあるんですよね。
聞き逃した場合は、自分のアイコンのところに先後が表示されているので、そこで確認するようにしましょう。
先後とはまた別に手番も大事になってきます。
例えば先ほどのこの局面。
ボクは上の後手側なんですが、王手がかかっているので、相手はそれに対応する必要があります。つまりは逃げる一手ってことですね。
なので、後手スタートなんですが手番は先手ってことになります。
飛車は取られるのが確定しているので攻めるしかありません。相手が逃げたときにどう迫るか?考える必要があるので、逃げた後のことを考えておく必要があります。
相手が先手で手番も相手で何を指してくるか分からない…という場合は、相手の指し手を見て考える必要があるので、いくつか予想しつつも大雑把に考えておけば大丈夫です。
分からないことは分からないので、しっかり考えるのは無理ですからね。「こんな感じかな?」ぐらいで考えるしかありません。
持ち駒
局面が把握できたら、持ち駒ですね。
将棋の一番の利点は持ち駒が使えて、どこにでも打てることですからね。持ち駒に何があるのか?というのを把握しておくことは大切です。
自分の持ち駒もそうですし、相手の持ち駒ももちろん大事です。
相手が何を持っているのか?把握しておかないと危ないですからね。いきなり詰まされてしまったり、大駒などを取られたりしてしまいますので。
持ち駒に何があって、何が欲しいのか? まで考えておくと良いと思います。
自玉の安全度
自玉が詰みそうなのか? それともしっかり守られていて安全なのか? これも大事です。詰みそうなら受ける必要がありますし、安全なら攻めに専念できます。
あくまでAIが示す互角の局面なので、人間が見たときに互角とは限りません。敵玉は守りが固くて、こっちは もぬけの殻だったとしてもAIが耐えていると判断したら互角になります。
そういうときはしょうがないので、受けに専念するしかありません。
これもスプリントで出た局面を見てみましょう。
後手玉は馬がいるものの矢倉が残っていて飛車までついているので、まだ耐えられそうです。
逆に先手玉は中住まいでスカスカ。左の金銀は機能していないですね。7六歩と6六歩の拠点までできていて、かなり危ない状況。
一歩でもあれば、6三歩と飛車を止めて何とかなりそうですが、歩すらありません。
これはボクが先手側だったんですが、自玉のほうが危ないので、相手の攻めをかわしながら攻める機会を伺うことになりました。
ちなみに指した手は4八玉で安全な右側に逃げて玉を避難させることにしました。
AIに読ませると3五桂から迫っていくのが良いようで、なんとかなっているようです。
敵玉への迫り方
最後に考えるのが敵玉にどうやって迫っていくのか? 攻め手ですね。
迫っていくことを考えるとこの局面が分かりやすいと思いますので、こちらを例にあげますね。
ボクの後手番なので玉が逃げた後のことを考えていたんですが、4七玉なら4九竜で良さそうですし、6七玉も4九竜で良いのかどうか。もっと良い迫り方はないのか? というのを考えていました。
そこで指されたのが4八玉。
6七玉ばかり考えていたので、こちらはあんまり考えていなかったんですが、4六香で金を吊り上げたり、5八金から一気に行けないか?と考えました。
指した手は6八桂成と遊び駒の活用。そこから考えていた4六香や5八金を組み合わせて詰ますことができました。
このようにどうやって迫っていくのか? というのを前もって考えておくと攻めのターンが回ってきたときに慌てずに済むようになります。
対局が始まってから考えること3つ
対局が始まったら、相手の指し手に応じて考える必要があるんですが、勝つことに特化した考え方を3つ紹介します。
- 千日手も辞さない
- 入玉を視野に入れる
- 時間切れも勝ち
他に「棋神を使う」という最強の手段もありますが、それを自分で勝ったとは認められない人がほとんどでしょうし、それはナシということで行こうと思います。
千日手
基本的に終盤で互角の局面は千日手になる局面が多いです。特にAIが互角と判断するのは「千日手」だから互角と言うことがほとんど。
最善が千日手なわけですから、それを打開すると悪くなることのほうが多いです。
なので、千日手になる局面であれば千日手にしたほうが良いです。無理に打開は考える必要はありません。
無料会員で「1日3局しか指せないから千日手はもったいない」というのであれば、打開しても良いですが勝率を上げるという意味では千日手にしたほうが良いです。
入玉
相手の駒が迫っていて、どう見ても受けられそうにないのであれば上へ上へと入玉を目指しましょう。
入玉すれば捕まえるのが難しくなりますし、玉が安全になるので、攻めに専念できます。
でもって、相手の駒が迫っていて「互角」と言っているということは、「入玉しろ」ってことです。
なので、無理に受けようとはせずに相手陣地に逃げ込みましょう。
時間切れ
スプリントは3分切れ負けしかないので、相手の時間を切らせば勝ちです。
相手玉が寄りそうになければ時間切れも狙っていきましょう。その際は少しぐらい精度は落ちても早く指すことが大事です。
相手に時間を与えずに相手の時間を削る意識で指しましょう。
スプリントの勉強法3選
詰将棋をいっぱい解くとか手筋を勉強するとかそういうことを言うつもりは一切ありません。
将棋で飯を食うならまだしも、アマチュアの趣味で遊ぶ程度で そんなかったるいことやってられないですからね。
もちろん好きならやったほうが良いし、ガンガン勉強して強くなってもらえればと思いますが、趣味として遊びながらスプリントで勝つ知識が身につく方法をお伝えできればなと思います。
- スプリントの動画をたくさん見る
- 勝った将棋を検討する
- 将棋クエスト2分切れ負けを指しまくる
基本的に楽しいと思えることをやれば良いんですが、これなら楽しみながらできるんじゃないかなと思います。
動画をたくさん見る
今ではプロが将棋ウォーズの動画を上げているので、そういった動画がかなり参考になります。
特にイトシンこと伊藤六段がスプリントのライブ配信をたくさん行っているので、ながら見で構いませんので流すのがおすすめです。
「勉強しよう」と思ってしっかり見るとかではなく、なんとなくつけておいてヒマなときや疲れたときに見るぐらいで十分です。
テレビを見ている感覚ですね。
あんな感じで良いので、軽く流しておけば だいたいどんな手を指すのか? というのが頭の中に入ってきますし、伊藤六段ならこう指すだろうなみたいなことが分かってきます。
それを実際に指せば うまくいくことが多いので、テレビをつけているようにスプリントの動画をつけておくのが良いと思います。
勝った将棋の検討
将棋は「負けた将棋を検討しろ」と言われますが、負けた将棋を検討するのはしんどいので、勝った将棋で良いです。
勝った中でも、「ここ分からなかったな」「ここ良い手指せたな」っていうのが残っていると思います。
そういったところを棋神解析などで検討しましょう。
棋神と同じ手なら「俺スゲェ」って思えるし、違ったら「そんな手あるんだ!?」って勉強になるし。
負けた将棋なんか見なくて良いので、勝った将棋を見るようにしましょう。
2分切れ負け
これは時間切れしないための方法ですね。
将棋ウォーズで3分切れ負けを指しても良いんですが、「時間を使ってしまって負けてしまった…」ってことも多くなると思います。
そこでもっと時間のない2分切れ負けの速度を体感することによって、3分切れ負けを遅く感じることができるようになります。
「まだ時間あるんだ」って思えるようになるので、2分切れ負けで瞬発力を鍛えるのもおすすめです。
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